先日、「五世家元 吉村雄輝夫 七回忌追善舞の会」へ行ってきました。

藤間の私には、真新しく新鮮でした。
なくなられた先代は、襲名してまもなく他界されたとのこと。

私はある方の紹介で、現在の家元、吉村 輝章さんと知り合う事ができました。

紹介してくださった方が、会に出るとき初めて拝見したのですが、
それ以来、大ファンに、、

今回とても面白かったのが、

「鼠の道行」

先々代の「吉村 雄輝」さんが作舞の作品です。

ネズミたちのコミカルな動きや、可愛い仕草。
手ぬぐいを使ってお餅を食べる姿は面白い振りでとっても良かったです。

何作か、先々代の作舞がありましたが、
どれも、私は好きな振りでした。

はじめて見ものが沢山あったのですが
どれもやはり難しそうでした。

地唄=静かな動き
というイメージがあったのですが、
逆に、あんなふうに踊るのは難しいのではないかと。

三味線も静かなので、間の中で自分で踊らなければいけないし、
派手さがない分アラがとっても目立つのではと思います。
振りというよりは「心の動き」がよくみえるので、
やはり、腕が立つ方の踊りは一目瞭然。

はじめてみたものの中で印象に残ったのが、

越後獅子、藤娘、現在道成寺、鐘、鉄輪、虫の音

「越後獅子」は、長唄のとは違い、「地唄」の方は、
主人公は「親方」の方。所々に、長唄の「越後獅子」の歌詞がありましたが
随分と違い面白かった。

「藤娘」は、これも「地唄」だと、少し違いました。
唄は、長唄のものと、ほとんど変わりませんでしたが、
衣装もかつらも、こんなに違うのですね。

「現在道成寺」これには驚かされました。
てっきり「花子さん」のその後かなぁと思っていたのですが、
?H1>なんと、京鹿の子娘道成寺よりも三年も前に出来ていた
というものでした。
傾城の恋の物語。

「鐘」は、「道成寺」の鐘の事。静かな中に憎しみや、恋、が入っていました。

「鉄輪」は、女性の怖いところを舞っていました。
「牛の刻参り」の頭に蝋燭を刺したあの姿は、
藤間ではないものでしたので、とても面白かった。

「虫の音」は、家元が最後に踊られました。
みていて面白かったのが、
?H1>三味線と踊り手との掛け合い
上手く「虫」の様子が演奏され、振りがなんともあっていて、
心の声が、台詞が、今にも聞こえてきそうな踊りでした。
新内にも「虫」という「前弾き」があり、やはりどこか似た三味線。
ああ、昔の人は、こうして音をよく遊んだんだなあ、、
なんて思いました。

やはり、家元の踊りは好きです。
体で「唄」を「台詞」にしているというか、、。

普段は、気さくで本当に優しい方です。

でも、さすがに楽屋では「家元」でした。

師匠は外では「師匠でござい」としてなきゃいけない場所が多く大変ですね。

6 thoughts on “地唄舞と藤間 吉村輝章さん

  1. 私の知人も出演していたのですよ^^! 吉村文章さん^^!「百夜車」を舞われました! 文章さんは同じ「あらたま会」というメンバーの仲間です。地歌に接して頂けて本当に嬉しい限りです。

  2. どこの流派も追及すれば奥が深く、はまってしまいますよね! 之はご縁で自分がどこに所属するかはタイミングと言おうか、成り行きといおうか、デモ、やっぱり導かれているんじゃないのかな~^^!って思います。地歌!気に入って下さって、我ことのように嬉しいです^^!

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