新内の師匠からお借りしました。
「唄の文句も随分いい文句が載っているから」
「柳家三亀松」
本名「伊藤亀太郎」。深川生まれ。
川並から、深川、赤坂の幇間となり、所払いになり、
「木場の家チャラ亀」として新内流しとなる。
震災後、復興した遊郭で売れっ子になり、
それが原因で、相棒久米太夫と喧嘩別れ。
その後、芸人「湊家亀松」となり、
柳家三語楼に認められ、
「柳家三亀松」となる。
この方は、芸人!という代名詞のような人生。
数多の芸者と浮名を流すのは序の口。
人目惚れした妻「高波喜代子 本名落合高子」の為、
式の途中で抜け出し、愛人との別れをする。
稼ぐ額も半端でなければ、使いっぷりも半端じゃない。
本当にいたのかと思ってしまうくらい「粋」な人生を送ったようです。
現在新内をやるときに、よく「新内のあんこいり都々逸」
をします。現在でも使われている文句は
三亀松さんの唄っていた物が本当に多くあります。
本で見かける、さのさ、都々逸もこの方が創ったものが多く残っています。
なんとも粋です。
創られた人物のような物語。
でも、本当に実在した方。
一度会ってみたかった!!
邦楽に興味がない方でも本当に楽しんでいただける本だと思います。
粋な唄たちのオンパレードに、
気持ちの良い生き様。
是非是非読んでください!!
「浮かれ三亀松」 吉川潮 著 新潮文庫より
甲斐性ある人が居たのですね。
本当に面白い人生。戦争震災、激動の時代の中、彼の生き生きと生きている姿はとても素敵です。
甲太っ腹で気風のいい人だったみたいですね。
小百合様。一度本当に会ってみたかった方です。 今はこんな方いらっしゃらないのではないでしょうか。