三味線はまず「唄い物」と「語り物」にわけられます。

「唄い物」で代表的なものは「江戸長唄」つまり「長唄」
「里謡」→地方民謡、ひなうた
「地歌」→京阪地方に発生したもの。上方唄、法師唄とも言う
「端唄」→お座敷唄、流行歌等雑多な形で流行した小曲

この四つが「唄い物」代表です。

「小唄」「歌沢」も唄い物ですが、「端唄」から分かれたようです。
唄い物についても色々ありますが、とりあえず「新内」の「語り物」の方を詳しく載せたいと思います。

語り物は、大きく「説教節」と「浄瑠璃」に分かれます。

新内の流れだけを追ってみると、
「浄瑠璃」→「一中節」→「豊後節」→「新内節」 となります。

「豊後節-ぶんごぶし-」から分かれたものに「常磐津」「薗八節」「富本節」もあります。
つまり「常磐津」は「新内」と■兄妹■になるわけです。

「清元」は「富本節」からでたわけですから、新内から見たら【甥、姪】にあたります。

「義太夫」は「一中節」と兄妹に当たります。
新内から見たら、親の「一中節」の兄妹と言うことで【おじ、おば】にあたるでしょうか。

◆なぜ新内は「常磐津」「長唄」「清元」の様に発展しなかったのか◆
家元の話ではどうやら、芝居と深く関りながらこなかったからと言うことです。
歌舞伎とともに上手に発展を遂げることが出来なかったようです。
舞踊では上記の三つは有名ですが新内にも舞踊曲は多く存在するのです。
「日本舞踊曲集覧」の中にはちゃんと新内のジャンルが存在します。
ただ、新内の大きな特徴である艶っぽいところや芝居的な事を考えると、
台詞も多くあるため、太夫さんが台詞を語るにしても、
「踊り的要素」より「芝居的要素」が強くなってしまうのです。

まだまだお話は山ほどありますが、今回は大まかに流れを紹介させて頂きました。
「日本舞踊曲集覧」などお持ちの方はちょいと気にして覘いてもらえたらうれしいです。
新内の兄妹新内の兄妹新内の兄妹新内の兄妹

2 thoughts on “新内の兄妹

  1. 清元節と常磐津は少し知っていましたが、こんなにいろいろあるのですね。芝居がかったものが普通だと思っていたので、二度驚きました。浄瑠璃が歌舞伎に比べ謡いの要素が強いのも、そういった背景があったのですね。

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