今回は「婦系図」の説明をお休みして、
新内流しの三味線のつり方
を説明したいと思います。
「①腰紐に紐を通す」
腰紐に、紐を通します。
実はこの紐は 「三味線の一の糸を湯がいたもの」
「火鉢の灰」と一緒にゆでたようですが、
私は湯がいただけ。
こうする事によって糸の「糊」が取れ、やわらかくなります。
「②三味線のおしり(中木先ーなかごさき)に紐をかける」
女性の場合は帯の下、男性の場合は帯の上から紐を出し、
三味線の中木先にかけます。
「③胴の前に紐をまわし、胴を固定する」
何度かやるうちに、一番落ち着く場所が自然と見つかります。
「右手でしっかり胴を押さえる」
これが意外とはじめは出来ないんです。
最初のうちは、私も右手だけではおさえられず、必ず左手を添えていました。
いくらか経験が必要なんです。
慣れないうちは、勘所、移動するのも大変。
しかも、いい三味線は、稽古三味線より重いので、これまた慣れるのみ!!
つると、最後の写真のような格好になるわけです。
新内は、ギターのようにはつりません。
格好がいいからなのか、、。と言う話も。
とにかく、最初はつるのも大変なのに、
つって、演奏をする。
しかも、歩きながらは、最初は大変でした。
高いところの勘所は(例えば、14,16)なんとも大変。
弾きにくいんです。
でもやはり、「つって演奏」「流しで歩く」
その姿は、お客様がとても喜んでくださいます。
こういう影の努力があって初めてお客様の笑顔が見られるのですね。。それにしても、こんなふうにしていたとは思いもしなかったです。
こういう業界裏話っぽいネタって興味深いです。
beruparumiruyoru さん。聞いてくださる方達が居て初めて演奏できる。 これはとっても幸せな事です。
EMUさん。裏話、ちょくちょくしていきますね。
新内好きの私達、新内流しの振りがよくあるのです。実はどうやって固定しているのか不思議だったんですよ。なぞが解けました!ギターみたくつっているのかとばっかり・・・)またいろいろ教えてください。
わぁ。嬉しいお言葉!!これから質問なども受け付けますのでぜひぜひ。 また色々とお話していきますね。
へぇ、こんな風に吊っているのですね。ギターのストラップよりも綺麗です!弾きながら歩く姿は見栄えがするでしょうね~。
はたなかさん。手ぬぐいかぶって二人が「ち~ん」なんて、、 とってもいいですよ~。
新内は、流したとき、三味線を固定するんは、むずかしいと思うわ。長唄は、正座が基本やから、上からぎゅっと押さえることできるけど・・・。棹が、ふらつくんとちゃうんかな?
ねこさま。三味線の固定はなかなか年季もいります。固定できても14とかの高い音が難しいのです。 棹もふらつくし、正座のほうが何倍も楽チンなんです。