江戸紫に京鹿の子

「染物で紫色は江戸が、鹿の子絞りは京都が一番である」

江戸時代の東西両都の「紫色」の特徴を言った言葉。
奈良、平安時代から、天皇・皇族以外は着用を禁じられた禁色の一つであった。

江戸時代には、そんな事はなくなったが、「高貴な色」とされていた。

 紫色には昔から伝統的な「京紫」があり、
 江戸時代に生まれた「江戸紫」と比べると、

 「江戸紫は青がちなり、
  京紫は赤がちにて、
  葡萄という果実の熟色ゆえにえび色というなり。」(『守貞漫稿』)

 と、見た目ははっきりしていた。

この先、読み進むと、
「なぜ、病気の人などは、紫の鉢巻、、、」
と、いう疑問が解消される一説がありました。

江戸紫は、歌舞伎『助六由縁江戸桜』で、
 助六が頭に締めている縮緬の鉢巻の色。

 この特有の紫色は、
 漢方薬でもあった「ムラサキ」の根で染め上げる。
 効果の程はわからないが、
 江戸紫の鉢巻を締めると頭痛が消えるといわれた。

以前から、歌舞伎で紫の鉢巻をしていたら「病気」「寝込む」
なんてモノが連想されました。

でも、なぜに紫か、、、?

ずっと疑問であったのですが、染め方に理由があったのかもしれないですね。

でも、なぜ、助六が、、、?

ソレも又疑問ですが、
どうやら「助六」が締めたことで
江戸で一番の人気男にあやかろうと「江戸紫」は、もてはやされたとか。

江戸紫の登場と、助六の鉢巻の謎、、、

どこか、関連があるのでしょうか。

(「江戸のことわざ」  丹野顯 著  参考)

4 thoughts on “「江戸紫に京鹿の子」 助六の鉢巻、、、

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